1.「入社までの経緯・きっかけを教えてください。」
自分は大学で、心理・福祉の教科を専攻していました。 「あなたは、誰ですか?」「どんな人間ですか?」という問いが、常に自分の中にあり、自分自身がわかりませんでした。 「自分の事が分析できたら」「他人の事が分析できたら」「自分が好きになれたら」「他人が好きになれたら」 それらを学ぶことが、自分を知る手掛かりになると思っていました。
しかし、そんな志はいつしか忘れ、卒業後は介護以外の業種で働き、仕事も転々とした、自分を省みない、まさに「その日暮らし」でした。
そんなこんなで、齢30後半に差し掛かった時、仕事中に肩を脱臼し、休みなく働いていた中に長い休暇が舞い込んできました。 自分を顧みる時間が与えられ、今まで見て見ぬふりをしていた「問い」が、再び浮上してきました。
「あなたは、誰ですか?」「どんな人間ですか?」「ホントは何がしたい?」 自分は、人の事を考えたり、分析したりするのが好きだったはず。 他人の事を好きになり、自分自身も好きになりたかったはず。 だから、人に優しくなりたいと思いました。
「ほんとにやりたいことは何か」。それらの答えは、昔、学んだ福祉の世界にあると思い、転職を決意しました。
2. 「入社を決意した決め手はなんでしたか?」
ハローワークに通い、福祉・介護の仕事を探しました。 昔、学んでいたとはいえ、経験のない無資格の人間を雇ってくれるところは、ありませんでした。 そんな中、ハロ-ワークの人が声をかけてくれました。 「働きながら資格を取るプログラムがあるよ」。 その職場の中に「ふきのとう」がありました。
すがる思いで面接を受け、職場を見学させてもらいました。 それまで描いていた「介護の仕事」のイメージとは違い、そこでは利用者さんにも、スタッフにも笑顔と明るい雰囲気がありました。 「友達」のような親密さがありました。 その中にスタッフの必至さも垣間見え、大変な仕事だとも思いましたが、意地以外、他に何もなかった自分は、その「笑顔」と「必死さ」の中に飛び込むことを決め、迎えてくださった「ふきのとう」で働くことにしました。
3.「現場に入って戸惑ったことや失敗したこと、大変だったことはありますか?」
働いていると、未だに戸惑うことは起こりますし、失敗もあり、日々、反省です。 常に自分との戦いですし、毎日、大変です。 大変というか、一番、辛かったことは、まだ経験も浅かった頃の夜勤の朝方、ある利用者さんが病状の悪化から腹痛を訴えていました。バイタル測定とその連絡のため、また、 その方以外にも起床のお手伝いが必要な方がいたため、いったんその場を離れなければならなかったのですが、安静にとその方を横たえ、 その場を離れようとした時、その方が「○○さん、痛いよ~」と涙を流しながら自分の手を握ってきました。 寝不足の疲労と何もできない自分の無力感とが相まって、自分も泣きそうなくらい辛かったです。 そういった経験が、大変な中でも自分を動かす原動力の一つでもあります。
4.「どんなスタッフが多いですか?職場の雰囲気を教えてください。」
優しく、芯の強い人が多いです。利用者様へのコミュニケーション、介護技術等、 それぞれ得手、不得手があり、アプローチの仕方も様々ですが、皆が何とかしようという心を持っています。 利用者様を笑顔にしたいと皆が思っているので、明るい職場です。 礼節の意味で、利用者様との距離が近すぎるかもしれませんが、「家族」のような感じで、それがポジティブな影響を作り出していると思います。
5.「ご利用者様と接する上で意識していることは何ですか?」
無理強いをしないこと。まず、しっかりと話をすること。思いを感じること。 仕事を急いでいても、その方の意向を、できる限り尊重すること。 その方にとって今、何が一番の安全か、安心か、大切か、大事かを考えるようにしています。
6.「仕事で嬉しかったことは何ですか?」
仕事に就き始め、まだ間もなく、試行錯誤して右往左往していた時、ある利用者様が、 お部屋までの見守りで付き添っていた時、新人の自分の手をそっと握って、手を繋いでくれました。 驚きと共に、とても嬉しかったです。 今でも利用者さんの笑顔が見られると、嬉しいです。
7.「目標や将来の夢などはありますか?」
特にありません。未だに形は見えません。 強いて言うなら、その日その日を、目の前にあることを、やり切りたい。 その連続が自分の未来に繋がっていくと思います。日々、勉強だと思います。
8.「あなたにとって「ふきのとう」とは、どんな会社ですか?」
利用者様とスタッフとの雰囲気が好きです。 まだまだ課題は山積みですが、ゆえに懸命に仕事をするに足る職場だと思います。
9.「応募を迷っている方へのメッセージ」
「ふきのとう」の社風の中で、あなたの居場所が見つかるかもしれません。 一度、見に来てください。「百聞は一見にしかず」です。 介護の仕事は、確かに大変ですが、その分だけ、利用者様に関わる中で味わう喜び、 達成感は、他の仕事にはないものです。やる価値はあると思います。