今まで勉強したことや、見聞きしたことを綴ります(再掲もあり)。
間違いや未熟さ等につきましては、ご容赦くださいませ。
認知症ではよく聞かれる、物盗られ妄想があります。
「盗まれた」と言われた方は、わかっていても傷つきます。
認知症を学び、長年介護の仕事をしている職員でさえ、
繰り返し、お金を盗まれたと言われ続けると、疲弊してしまいます。
ご家族なら尚更です。
物盗られ妄想は、嫌いな人や、信頼していない人に対して起こるものではありません。
むしろ、信頼している相手にこそ、その妄想を抱いてしまいます。
気を許しているからこそ、なのです。
ですから、サービスを開始したばかりでは、介護職員への物盗られ妄想はでません。
「あの人に盗まれた」という言葉が出ると、
私たちは、「○○さんは、ようやく私たちに気を許し始めたのね」と話します。
ですから、ご家族の皆さん、
そして、物盗られ妄想の標的になりやすい、お嫁さん、実は信頼されているのです。
私はこのことを知って、辛いですが、少しだけ救われました。
良く聞かれる対策としては、
無くした、盗まれたと言っている物を一緒に探すことです。
自分はやっていないと訴えても、悔しいながら、逆効果です。
また、傷つき、すっかり疲弊してしまったのなら、少し距離を置くことも大事です。
また、こういう病気なのだということを、周りにも理解してもらうことが大事です。
認知症カフェや、家族会などにも、どんどん参加してください。
愚痴ったり、同じ境遇の人の話を聞いたりすることで、心が軽くなることもあると思います。
一番良くないのは、1人で全部抱え込むことです。
自分だけで背負わないでくださいね。
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